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本製品は、ローストした大麦を含む加工食品（シリアル）であり、機能性関与成分である大麦由来β-グルカンを一日摂取目安量として1.055g含んでいる。
大麦は世界で最も古くから栽培されてきた作物の一つで、日本でも広く喫食されてきた穀物である。主食としての麦ごはんの他に、大麦パン（大麦20％、小麦80％）、大麦粉100％の菓子など様々な加工品としても用いられており、大麦および大麦由来β-グルカンについては十分な食経験がある。また、平成22年度法務省行政事業レビューにおける矯正施設の「被収容者生活経費」に係る参考資料（法務省矯正局）によると、成人（男女）の一日あたりの大麦の給与量は96～141gと報告されており、大麦中のβ-グルカンの含有量を4％とした場合の大麦由来β-グルカン摂取量は一日あたり3.8～5.6gとなる。これは本製品の大麦由来β-グルカンの一日摂取目安量である1.055gと比較して十分に多い。本製品に含まれるロースト大麦は大麦を圧ぺんして加熱したものであり、食品中の成分や加工工程による影響等で機能性関与成分が変質することや、上記の加工食品類と比較して消化・吸収過程に大きな違いが生じることはないと考えられる。
また、当社製造のシリアルは、本製品を始めとして全ての製品にほぼ同等量のロースト大麦を使用している。日本国内における当社製造シリアルの販売実績は2018年から2021年7月までに一食40gとして11万食以上あり、これまでに健康被害に関する報告はない。
以上のことから、大麦由来β-グルカンの安全性は喫食実績により十分に確認できており、本製品の安全性に問題はないと考えられる。

【標題】大麦由来β-グルカン摂取による食後血糖値の上昇抑制に関する研究レビュー
【目的】
健常成人における大麦由来β-グルカンを含む食品の単回摂取がプラセボ摂取と比較して食後血糖値を低下させるかを、定性的研究レビューによって検証した。
【背景】
大麦に含まれる水溶性食物繊維である大麦β-グルカンには様々な機能性のあることが知られており、食後血糖値の上昇を抑制するとする論文も報告されている。しかし、これらの論文を評価するシステマティックレビューは報告されていない。そのため、大麦由来β-グルカンの単回摂取が健常成人の食後血糖値の上昇を抑制するかについての定性的な評価を行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
2018年2月13日～14日に、検索日までの全ての関連研究について３つのデータベースを用いて文献の検索を行った。適格基準に基づいて最終的に採用した文献は2報で、試験デザインはいずれもRCT（ランダム化比較試験）であり、対象者は健常成人であった。
【主な結果】
採用した2報の文献は、どちらの論文でも大麦由来β-グルカンの摂取による食後血糖値の上昇抑制効果が確認された。日本人を対象とした文献1においては、大麦由来β-グルカンを1.055g摂取することにより効果を確認できた。英国人を対象とした文献2においては、大麦由来β-グルカンを4g及び8g摂取することにより効果を確認できた。したがって、本研究レビューの結果、1.055g/食以上の大麦由来β-グルカンの摂取は健常成人において食後血糖値の上昇を抑制すると結論づけられた。
【科学的根拠の質】
採用した2報の文献のバイアスリスクは中程度であったが、いずれも試験デザインはRCT（ランダム化比較試験）であり、査読付き文献であることから、科学的根拠の質は高いと判断した。