【加齢とともに低下する骨密度を高める機能性(最終製品を用いた臨床試験)】
ア 標題
「カルピス健康通販 「骨こつケア」」による健康な閉経後女性の骨密度に与える影響
イ 目的
健康な閉経後女性に「カルピス健康通販 「骨こつケア」」(以下、本品)を摂取してもらい、機能性関与成分を含まない錠剤(以下、プラセボ)を摂取した被験者と比較して、骨密度の値が増加するか検証することを目的とした。
ウ 背景
閉経後の女性では、骨吸収を抑制するエストロゲンの産生が減少し、骨リモデリングバランスが崩れることにより、骨密度が減少すると言われている。近年、腸内細菌が骨代謝に影響を与えることが示唆されている。一方で、ヒトでの試験において、本品の機能性関与成分である枯草菌(バチルス・サブチルス)C-3102株(以下、枯草菌C-3102株)を摂取することで腸内環境(腸内フローラ)が改善することが報告されている。そこで本品が、骨密度に与える影響を検討した。
エ 方法
健康な閉経後女性(50-69歳)76名を38名ずつ2群に分け、片方の群には枯草菌C-3102株を34億個含む本品を、もう片方の群には機能性関与成分を含まないプラセボを摂取させ、24週間後の骨密度を測定した。本試験は、届出者の関連会社が第三者試験機関に委託して実施した。
オ 主な結果
個人的な理由で脱落した7名、試験期間中に抗生物質を使用した8名の計15名を除外した61名(本品摂取群:31名、プラセボ摂取群:30名)を対象に解析した。その結果、プラセボ摂取群と比較して、本品摂取群では、摂取24週間後の大腿骨骨密度の変化率が有意に上昇した。このことから、本品の摂取により、骨密度が上昇することが示された。
カ 科学的根拠の質
本試験は、骨密度の測定に一般的に用いられているDXA法(Dual Energy X-ray Absorptiometry)で評価を行い、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で実施されたことから、信頼性の高い試験だと考える。さらに、査読付き英文雑誌で掲載が認められたことからも、科学的根拠の質は十分であると判断した。
【ひざ関節動きや違和感軽減をサポートする機能(最終製品を用いた臨床試験)】
ア 標題
「カルピス健康通販 「骨こつケア」」による健常成人のひざ関節に与える影響
イ 目的
日本人健常成人に「カルピス健康通販 「骨こつケア」」(以下、本品)を摂取してもらい、機能性関与成分を含まない錠剤(以下、プラセボ)を摂取した被験者と比較して、ひざ関節の機能に対して与える影響を検証することを目的とした。
ウ 背景
運動器疾患を予防・改善することは、日本人のQOLを維持するため重要である。また、膝関節痛と腸内細菌叢が関連しており、腸内細菌叢の乱れが関節痛を悪化される可能性があることが報告されている。ヒト試験において、本品の機能性関与成分である枯草菌C-3102株を摂取することで腸内環境(腸内フローラ)が改善することが報告されている。そこで本品が、ひざ関節に与える影響を検討した。
エ 方法
日本人の健常成人プラセボ摂取群:51.5±8.6歳、試験食品摂取群:52.7±10.2歳であり、摂取前検査時のJKOM(Japanese Knee Osteoarthritis Measure)スコアが高めの者で、X線検査においてKellgren-Lawrence分類が0もしくは1と判定された者を選抜して実施した。各群を44名ずつ2群に分け、片方の群には枯草菌C-3102株を34億個含む本品を、もう片方の群には機能性関与成分を含まないプラセボを摂取させ、12週間後のJKOMスコアを測定した。本試験は、届出者の関連会社が第三者試験機関に委託して実施した。
オ 主な結果
個人的な理由で脱落した3名を除外した85例(本品摂取群:41名、プラセボ摂取群:44名)を対象に解析した。その結果、プラセボ摂取群と比較して、本品摂取群では、JKOMスコアと下位尺度である、日常生活の状態スコア(階段の昇り降りや立ち上がり、洋服の履き替え、徒歩時間、杖の使用の有無など)が有意に低下した。このことから、本品の摂取により、ひざ関節の動きや違和感軽減することが示された。
カ 科学的根拠の質
本試験は、日本人において学術的コンセンサスを得られた評価法であるJKOMを用い、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で実施されたことから、信頼性の高い試験だと考える。
【腸内環境(腸内フローラ)を整える機能性(研究レビュー)】
ア 標題
最終製品「カルピス健康通販 「骨こつケア」」に含有する機能性関与成分「枯草菌C-3102株」の腸内環境(腸内フローラ)改善作用に関する定性的研究レビュー
イ 目的
おなかの調子が気になる健康な成人に、枯草菌C-3102株を含む食品を摂取させたときに、枯草菌C-3102株を含まないプラセボ食品と比較して、腸内環境(腸内フローラ)を改善するかを検証することを目的とした。
ウ 背景
これまでに枯草菌C-3102株を含む食品を摂取すると、腸内環境(腸内フローラ)が改善する報告はあったが、健康な成人を対象とした研究報告を総合的に評価したものはなかったため、定性的研究レビューを実施した。
エ レビュー対象とした研究の特性
公開されている文献データベースから、おなかの調子が気になる健常な日本人成人男女を対象として、枯草菌C-3102株が含まれている食品を継続摂取させたときの腸内環境(腸内フローラ)への影響を報告した査読付きヒト介入試験論文を検索し、2件の文献を採用した。採用された文献について、枯草菌C-3102株が含まれている食品の摂取による腸内環境(腸内フローラ)の改善に関する必要な情報を抽出し、評価した。
オ 主な結果
採用文献2報を精査した結果、24億個以上の枯草菌C-3102株を含む錠剤を摂取させることで、プラセボ群と比較して、その人がもともと持っている善玉菌(ビフィズス菌、酪酸産生菌)を増やすことで、腸内環境(腸内フローラ)を改善することがわかった。
カ 科学的根拠の質
本研究レビューでは、エビデンスの強さは「中(B)」と評価した。採用された文献が2件だったため、今後さらなる研究結果が発表され、エビデンスの拡充が望まれる。 |