【標題】
ルテイン摂取による目の光刺激に対する機能性評価
【目的】
健康な成人がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較して目の光刺激からの守る力(MPOD値)が高まるか、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインは抗酸化能や光吸収能を有することなどから、視機能に対する効果が期待され、世界中で広く利用されているが、健康な成人におけるルテインの視機能に対する効果は検証されていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年11月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な18-69歳男女の4件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
健康な成人男女が、10-20 mgのルテインを摂取することにより、MPOD値が上昇し、紫外線やブルーライトなどの光刺激から目を保護し、眼の調子を整える機能があることが認められた。有害事象の報告はなかった。
【研究レビューの科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は(ホウレンソウ100 gでルテイン10 mg相当と推定される)、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。
【標題】
ルテイン摂取によるコントラスト感度に対する機能性評価
【目的】
健康な成人がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較してぼやけやかすみを緩和し、くっきり見る力(コントラスト感度)が改善するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインは抗酸化能や光吸収能を有することなどから、視機能に対する効果が期待され、世界中で広く利用されているが、健康な成人におけるルテインの視機能に対する効果は検証されていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年11月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な20-69歳男女の2件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
健康な成人男女が6-20 mgのルテインを摂取すると、かすみやぼやけ、くっきり見る力(コントラスト感度)を改善し、眼の調子を整える機能があることが明らかとなった。ルテイン摂取による有害事象はなかった。
【研究レビューの科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。
【標題】
機能性関与成分ルテイン摂取によるグレア回復に関する機能性レビュー
【目的】
健康な成人がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較してグレア回復(眩しさから回復する眼の調整力)を改善するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインを摂取すると視機能の改善・保護に役立つことが報告されているが、その報告の多くが病者に対しての報告である。この視機能の一つとしてグレア回復のサポートが挙げられる。そこで、本研究では健康な成人を対象としてルテイン摂取によるグレア回復について検証する。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な20-69歳男女の3件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
健康な成人がルテイン12-20 mgを摂取すると、まぶしさから回復する眼の調整力(グレア回復)をサポートする機能があることが明らかとなった。ルテイン摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。 |