1.ビルベリー由来アントシアニン(VMA) 眼の疲労感の緩和
【標題】
ビルベリーエキスに含有する機能性関与成分VMA摂取による眼の疲労感に関する機能性レビュー
【目的】
成人健常者がVMAを摂取した場合に、VMAを含まない食品と比較して手元でスマホなどを見る際の眼の疲労感が改善するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
抗酸化能を有するVMAは視機能等の改善作用が期待され広く使用されてきた。しかしながら、成人健常者が眼の健康維持を目的としてVMAを摂取することに対して正確な検証はなされていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索したそれまでに公表された論文から、被験者が健康な20-59才男女の2件の質の高い臨床試験(機能性関与成分を含む食品と含まない類似食品を比較する試験で、どの食品を摂取するかは第三者により無作為に振り分けられ、被験者と試験官の双方に分からない状態で行われた試験、RCT)をレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
成人健常者がVMA40 mgを摂取すると、手元でスマホなどを見る際の眼の疲労感の軽減に有用であることが明らかとなった。VMA摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同一であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、VMAの組成が一定に管理された特定ビルベリーエキスを用いた研究のみがレビュー対象となっているため、本レビューの結果がすべてのビルベリーエキスに適用されるかは明らかでない。
2.VMA 眼のピント調節力のサポート
【標題】
ビルベリーエキスに含有する機能性関与成分VMA摂取による眼のピント調節力に関する機能性レビュー
【目的】
成人健常者がVMAを摂取した場合に、VMAを含まない食品と比較して手元でスマホなどを見る際の眼のピント調節力が改善するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
抗酸化能を有するVMAは視機能等の改善作用が期待され広く使用されてきた。しかしながら、成人健常者が眼の健康維持を目的としてVMAを摂取することに対して正確な検証はなされていなかった。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な20-59才男女の2件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
成人健常者がVMA40 mgを摂取すると、手元でスマホなどを見る際の眼のピント調節機能が改善することが明らかとなった。VMA摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同一であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、VMAの組成が一定に管理された特定ビルベリーエキスを用いた研究のみがレビュー対象となっているため、本レビューの結果がすべてのビルベリーエキスに適用されるかは明らかでない。
3.ルテイン ブルーライトによる目の光刺激の緩和(黄斑色素光学密度: Macular Pigment. Optical Density)
【標題】
機能性関与成分マリーゴールド由来の高純度ルテイン摂取による可視光線のエネルギーによる網膜中央部に対する刺激に対する機能性レビュー
【目的】
成人健常者がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較してブルーライトによる光刺激を緩和するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインを摂取すると視機能の改善・保護に役立つことが報告されているが、その報告の多くが病者に対しての報告である。この視機能の一つとしてブルーライトによる光刺激の緩和が挙げられる。そこで、本研究では健康な成人を対象としてルテイン摂取によるブルーライトの光刺激の緩和について検証する。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な18-69歳男女の5件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
成人健常者がルテイン6 mgを摂取すると、MPODが改善することが明らかとなった。MPODは、ブルーライトの吸収能力から算出される黄斑色素光学密度である。そのため、MPODはブルーライトの光刺激を緩和する機能を評価している。ルテイン摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は(ホウレンソウ100 gでルテイン10 mg相当と推定される)、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。
4.ルテイン コントラスト感度の改善
【標題】
ルテイン摂取によるコントラスト感度に関する機能性レビュー
【目的】
成人健常者がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較してコントラスト感度が改善(ぼやけやかすみを緩和し、くっきり見る力のサポート)するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインを摂取すると視機能の改善・保護に役立つことが報告されているが、その報告の多くが病者に対しての報告である。この視機能の一つとしてコントラスト感度の改善が挙げられる。そこで、本研究では健康な成人を対象としてルテイン摂取によるコントラスト感度の改善について検証する。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な22-47歳男女の2件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
成人健常者がルテイン6 mgを摂取すると、コントラスト感度が改善することが明らかとなった。コントラスト感度とは、はっきりとした輪郭を持たず濃淡の差も少ない模様を識別する能力を示す指標である。ルテイン摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。
5.ルテイン グレア回復(眩しさから回復する目の調整力)
【標題】
機能性関与成分ルテイン摂取によるグレア回復に関する機能性レビュー
【目的】
成人健常者がルテインを摂取した場合に、ルテインを含まない食品と比較してグレア回復(眩しさから回復する目の調整力)を改善するかについて、網羅的に文献調査を行い検証することを目的とした。
【背景】
ルテインを摂取すると視機能の改善・保護に役立つことが報告されているが、その報告の多くが病者に対しての報告である。この視機能の一つとしてグレア回復(眩しさから回復する目の調整力)のサポートが挙げられる。そこで、本研究では健康な成人を対象としてルテイン摂取によるグレア感度の回復について検証する。
【レビュー対象とした研究の特性】
2022年1月に検索し、それまでに公表された論文から、被験者が健康な20-69歳男女の4件のRCTをレビューした。利益相反はない。
【主な結果】
成人健常者がルテイン6 mgを摂取するとグレア回復が改善することが明らかとなった。グレアとは視標の近くに強い光があると視標が見にくくなる現象であり、グレア回復はグレア時に視標が見にくくならないよう目が調整する力である。ルテイン摂取による有害事象はなかった。
【科学的根拠の質】
レビュー対象はRCTであり、摂取した機能性関与成分の規格も同等であるため科学的根拠の質は高いと考えられる。限界として、ルテインは緑黄色野菜などの食品に含まれているため、ルテインを含む食品を十分量摂取している場合は、サプリメントとしてルテインを追加摂取しても同様な効果は得られない可能性がある。 |