①内臓脂肪を減少させる機能
(ア)標題
トリプル緑茶(ルチン)に含有する機能性関与成分モノグルコシルルチンによる内臓脂肪を減少させる機能性に関するシステマティックレビュー
(イ)目的
モノグルコシルルチンの摂取が内臓脂肪に与える影響について、システマティックレビューを実施し評価しました。
(ウ)背景
モノグルコシルルチンは体重低減作用や内臓脂肪を減らすことが報告されていましたが、モノグルコシルルチンの内臓脂肪への効果を検証したシステマティックレビューはみあたりませんでした。そこで、モノグルコシルルチンが成人男女の内臓脂肪に与える影響について、システマティックレビューを実施しました。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
適格基準に合致したランダム化二重盲検試験にて実施された臨床試験論文2報を採用しました。機能性の根拠となった研究では、BMIが23 kg/m2以上25 kg/m2未満または25kg/m2以上30kg/m2未満かつ内臓脂肪が 100cm2以下の者でした。
(オ)主な結果
採用論文1報では、モノグルコシルルチン65mgを12週間摂取した結果、内臓脂肪面積の変化量において試験食による差はみられませんでした。もう1報では、試験の結果、モノグルコシルルチン 200 mg群とモノグルコシルルチン 400 mg群のいずれにおいてもプラセボ群と比較して内臓脂肪量の変化量に有意差がみられました。以上のことから、システマティックレビューにおいて、肥満気味の成人男女に対してモノグルコシルルチン摂取による内臓脂肪低減に効果があると結論付けました。その作用機序は、モノグルコシルルチン摂取による内臓脂肪低減作用は、GIP分泌抑制とAMPK活性化によるβ酸化系の亢進によるものと考えられました。
(カ)科学的根拠の質
機能性の根拠となった研究が1報であり更なる研究が望まれます。
②食後の血糖値の上昇を抑制する機能
(ア)標題
トリプル緑茶(ルチン)に含有する機能性関与成分モノグルコシルルチンによる食後の血糖値の上昇を抑制する機能性に関するシステマティックレビュー
(イ)目的
モノグルコシルルチンの摂取が食後の血糖値に与える影響について、システマティックレビューを実施し評価しました。
(ウ)背景
モノグルコシルルチンは体重低減作用や内臓脂肪を減らすことが報告されていましたが、モノグルコシルルチンの食後の血糖値への効果を検証したシステマティックレビューはみあたりませんでした。そこでモノグルコシルルチン摂取による成人男女の食後の血糖値に与える影響について、システマティックレビューを実施しました。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
適格基準に合致したランダム化二重盲検クロスオーバー試験にて実施された臨床試験論文1報を採用しました。機能性の根拠となった研究では空腹時の血糖値が110 mg/dL以上126 mg/dL未満または経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)における2時間後の血糖値が140 mg/dL以上200 mg/dL未満の健常成人を対象とし、主要アウトカムは食後血糖値上昇曲線下面積(IAUC)でした。
(オ)主な結果
モノグルコシルルチン200 mg摂取群はプラセボ群と比較して食後血糖値上昇曲線下面積(IAUC)に有意差が認められました。以上のことからシステマティックレビューにおいて、血糖値が高めの日本人成人男女に対してモノグルコシルルチン摂取による食後の血糖値の上昇を抑える効果があると結論付けました。その作用機序はモノグルコシルルチン摂取によって、でんぷんの分解酵素であるα-アミラーゼやα-グルコシダーゼの活性を阻害され、それにより糖の吸収が抑えられることが考えられました。
(カ)科学的根拠の質
機能性の根拠となった研究が1報であり更なる研究が望まれます。
③眼のピント調節、眼や腰の疲労感軽減機能
(ア)標題
トリプル緑茶(ルチン)に含有する機能性関与成分モノグルコシルルチンによるVDT(Visual Terminal Display)作業による眼のピント調節機能を助け、眼や腰の疲労感を軽減させる機能性に関するシステマティックレビュー
(イ)目的
モノグルコシルルチンの摂取がVDT(Visual Terminal Display)作業による眼のピント調節機能を助け、眼や腰の疲労感に与える影響について、システマティックレビューを実施し評価しました。
(ウ)背景
モノグルコシルルチンが、パソコンなどに代表されるVDT作業者の眼のピント調節機能を助け、眼や腰の疲労感を軽減することが報告されていましたが、モノグルコシルルチンの眼や腰の疲労感への効果を検証したシステマティックレビューはみあたりませんでした。
そこで、モノグルコシルルチン摂取がVDT作業による眼のピント調節機能を助け、眼や腰の疲労感に与える影響について、システマティックレビューを実施しました。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
適格基準に合致したランダム化二重盲検クロスオーバー試験にて実施された臨床試験論文2報を採用しました。参加者は眼の疲労感を感じている20歳から65歳までの健常成人日本人男女でした。眼のピント調節機能の指標としてHFC1を、眼や腰の疲労感の指標としてVASを測定していました。
(オ)主な結果
採用論文1報では、モノグルコシルルチン356mg摂取群が、プラセボ摂取群に対してHFC1が有意に改善されていました。眼の疲労感と腰の疲労感においても有意な改善を示していました。もう1報ではモノグルコシルルチン254mgの摂取群が、プラセボ摂取群に対して有意に改善していました。以上のことから日本人成人男女に対してモノグルコシルルチン摂取によって眼のピント調節機能を助け、眼や腰の疲労感の軽減に効果があると結論付けました。その作用機序としては、モノグルコシルルチンによる筋肉の酸化防止効果や血流改善効果によるものと考えられました。
(カ)科学的根拠の質
機能性の根拠となった研究が2報であり更なる研究が望まれます。 |