安全性 |
当該食品は機能性関与成分レモン由来モノグルコシルへスぺリジンを一日摂取目安量あたり300mg配合した飲料形態の加工食品である。
モノグルコシルへスぺリジンの安全性に関しての研究報告を国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報データベースで2次情報を検索したところ、4件の安全性に関する評価結果があった。モノグルコシルへスぺリジンを340mg配合した食品を、12週間摂取した場合の長期摂取と1,020~1,030mg、4週間摂取した過剰摂取した場合に、有害事象は確認されず安全性に問題はなかった事が報告されている。またPubMed、J-DreamⅢでモノグルコシルへスぺリジンの安全性に関する文献検索を行った場合においても2次情報を検索した場合と同様の結果であり、安全性に問題はなかった。また、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社では、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンを178mg/本含む商品を、機能性表示食品として2018年11月より発売し、37万本以上販売した。その間、健康被害の報告は出ていない。しかしながら、340mg含んだ商品で使用されているモノグルコシルヘスペリジンの由来が不明である事、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の商品では、178mg/本と量が少ない事から、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンでの長期摂取(300mg/日の摂取、12週間)と過剰摂取による安全性試験(300mgの5倍量の摂取/日、4週間)にて、安全性に問題がない事を確認している。
医薬品との相互作用について、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンに関する情報がなかったので、定義の広いヘスペリジンで確認した。ヘスペリジン含有製品において、抗高血圧薬等との併用により理論的に健康へのリスクが存在しているが、摂取上の注意として、「多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。降圧剤等やその他医薬品をご利用中の方は医師、薬剤師に相談してください。」との医薬品との併用に関する注意事項の記載等による注意喚起を実施しており、本届出製品を適切に利用する場合、医薬品との相互作用に起因する有害事象が発生するリスクは極めて低いと考える。 |
機能性 |
【レモン由来モノグルコシルヘスペリジンの機能性に関する科学的根拠】
【標題】レモン由来モノグルコシルヘスペリジン摂取による、一時的に自覚する顔のむくみ感を軽減する効果に関するシステマティックレビュー
【目的】レモン由来モノグルコシルヘスペリジンの摂取が、顔のむくみが日頃から気になる健常者を対象に、一時的に自覚する顔のむくみ感軽減に対して有効であるかどうかを検証する目的でシステマティックレビューを実施した。
【背景】モノグルコシルヘスペリジンの生理機能が、内皮細胞ににおいてNO産生の増加、近位尿細管細胞においてNa+/K+ATPaseの発現を抑制し、体液循環の調整を介したむくみの改善効果が報告されていることから、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンによる一時的に自覚する顔のむくみ感に対する検証を行った。
【レビュー対象とした研究の特性】PubMed, Cochrane Library, JDreamⅢ, 医中誌Web、UMIN-CTRの5つのデータベースを用いて検索を行った。顔のむくみが気になる健常な日本人男女に対し、モノグルコシルヘスペリジンもしくはプラセボを経口投与した場合の、一時的に自覚する顔のむくみ感の軽減をアウトカムとしたランダム化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験について、レビューを実施した。結果として、1報確認し、その論文は、専門家による審査を経て掲載された論文であった。
【主な結果】顔のむくみが気になる日本人成人男女を対象として、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンを1日当たり300㎎含有する食品もしくはレモン由来モノグルコシルヘスペリジンを含有しない食品を2週間継続摂取させたところ、被験食品摂取群はプラセボ群と比較して、摂取2週間後の、一時的に自覚する顔のむくみ感が軽減されることが確認された。従って、レモン由来モノグルコシルヘスペリジンの摂取による一時的に自覚する顔のむくみ感を軽減させる効果は、科学的根拠があると判断した。
【科学的根拠の質】本システマティックレビューで評価した論文は直接的な科学的根拠として問題のないものであった。ただし、共著者に当該製品のグループ会社が含まれているバイアスリスクと、論文としては一報であるため、エビデンスの拡充が望まれる。 |