<質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能>
【標題】
最終製品「茶テアニン」に含有する機能性関与成分L-テアニンの摂取による睡眠に及ぼす影響に関する研究レビュー
【目的】
健常成人に、L-テアニンを摂取させると、プラセボ摂取、もしくはL-テアニン摂取なしと比較して質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能が認められるか否かを検証するため、定性的研究レビューを実施した。
【背景】
L-テアニンの日常的な摂取が睡眠に対して有益であることが報告されており、L-テアニンの機能性を示唆する複数の研究論文を踏まえて、我々は機能性表示食品を用いた効率的なL-テアニンの補給について検討した。しかし、疾病に罹患していない成人を対象とした睡眠全般へのL-テアニンの影響を検討した介入試験や、これを網羅的に評価した研究レビューは非常に少ない。そこで、疾病に罹患していない成人を対象として、睡眠の質の向上に関する文献を評価し、システマティックレビューの手法を用いて検証することとした。
【レビュー対象とした研究の特性】
疾病に罹患していない健常成人を対象としてL-テアニンの質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能に関する有効性評価を行った研究を調査した。無作為化コントロール比較試験(RCT)を対象に検索を行った。被験者数は20 ~ 22症例、L-テアニン摂取量は1日当たり200 mg、介入期間は6日間であった。
【主な結果】
疾病に罹患していない健常成人を対象としたRCT文献2報が採用された。健常成人にL-テアニンを摂取させることで質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能に関して2報共に1日当たり200 mgのL-テアニン摂取量により好適結果を示しており、起床時の疲労感や眠気も和らぐことが確認された。
以上より、L-テアニンを1日当たり200 mg摂取することにより、質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能が期待できると判断した。なお、本製品はL-テアニンを300 mg含んでおり、上記の通り質の良い睡眠(朝、目覚めた時の疲労感や眠気を軽減)をサポートする機能が期待できると判断した。
【科学的根拠の質】
海外、日本を含めた本レビューにおいて、メタアナリシス(複数の研究の結果を統合する統計解析)を実施した検証がされていないこと、言語バイアス(英語と日本語のキーワードのみで検索を行ったことによる偏り)、採用文献2報の研究ともに被験者の脱落がありサンプリングバイアスが限界として挙げられ、完全に否定できないが、採用文献の結果に重大な影響を与えるバイアスにはならないと評価し、全体としてバイアスリスク、エビデンスの強さに特段の問題はないと判断した。
<一過性の作業にともなうストレスをやわらげる機能>
【標題】
最終製品「茶テアニン」に含有される機能性関与成分「L-テアニン」の摂取による、一過性の作業にともなうストレスをやわらげる機能に関する研究レビュー
【目的】
疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む)および授乳婦を除く)がL-テアニンを摂取することで、プラセボ群もしくはL-テアニン摂取なしと比較して、一過性の作業にともなうストレスをやわらげる機能があるかどうかを検証するため、研究レビューを実施した。
【背景】
お茶のリラックス効果については様々な研究が行われており、ヒト試験において、L-テアニン摂取で脳のα波が増加しリラックス状態になる効果が知られている。またストレス刺激への応答として起こる自律神経系の活動の抑制作用や、脳神経系の活動を正常化する作用が非臨床試験において示唆されているが、ヒト試験に関する系統立った研究レビューについては行われていない。ストレスは現代生活に不可避であり、多様な要因からくる複雑なストレスを軽減することの重要性が高まっている。このような状況に注目し、L-テアニンを含む本製品を機能性表示食品として世に出しより多くの消費者の健康増進に寄与することを目的に、L-テアニンのストレス緩和作用について研究レビューを実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
疾病に罹患していない者を対象にL-テアニンの摂取による一過性の作業にともなうストレスをやわらげる機能に関する研究を調査した。採用した3報すべて日本の健常成人を対象とした研究であった。被験者数は12 ~ 20例、L-テアニン摂取量は1日当たり200 mg(2報)および400 mg(1報)、介入期間は1日(2報)および10日間(1報)であった。
【主な結果】
3報の文献が抽出され、全論文でストレスをやわらげる機能に関する有意な結果が認められた。採用文献中の試験はすべて日本で行われており、ストレスをやわらげる機能に関する有意な結果が認められたL-テアニン摂取量は1日当たり200 mg ~ 400 mgであった。
【科学的根拠の質】
研究全般に関するバイアスリスクは、PPS解析が行われたこと、ランダム化について詳細な記載がなかったことなどから「高」と評価した。またエビデンスの強さは、3報の文献全てRCTであったものの、バイアスリスクや抽出文献数および被験者数が少ないことを考慮して「中」と評価した。本レビューの限界として、英語と日本語のみをキーワードに文献検索を行ったことによる言語バイアスが存在し、また定性的レビューのみで各結果を統合してのメタアナリシス評価を行っていないことなどが挙げられる。
しかし、RCT採用文献3報すべてでストレスの緩和に対する諸効果指標で有意な結果が認められており、いずれもストレス負荷環境下で実施された研究であることから、本製品が表示しようとする機能性である「一過性の作業にともなうストレスをやわらげる機能」に対する科学的根拠の質に特段の問題はないと判断した。 |