【標題】難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する糖の吸収抑制作用(メタアナリシス)
【目的】
難消化性デキストリンが有する糖の吸収抑制作用について、空腹時血糖値が126mg/dL未満の成人を対象とし、その有効性を確認した。
【背景】
現在、食生活の欧米化や慢性的な運動不足などにより、メタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病患者が増加している。その中でも、糖尿病患者数の増加は、超高齢化社会を迎えた日本においてきわめて深刻な問題のひとつとなっている。そのため、糖の吸収を抑制し食後血糖値の是正をすることは意義がある。難消化性デキストリン摂取による糖の吸収抑制には健康の維持・増進が期待できることから、システマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
PubMed、CENTRAL、医中誌Web、J-GLOBALの4つの電子データベースを使用し、空腹時血糖値が126mg/dL未満の成人を対象に難消化性デキストリンを用いて糖の吸収抑制について調査したランダム化比較試験(RCT)を収集した。各RCT論文の質の評価を行い、「血糖濃度曲線下面積(AUC0-2hr)」を評価指標としてメタアナリシスを実施した。また、エビデンス総体の評価およびFunnel plotによる出版バイアスの評価によりエビデンスの強さを評価した。
【主な結果】
最終的に「糖の吸収抑制作用」については24報のRCT論文が採用された。いずれも疾病に罹患していない空腹時血糖値が126 mg/dL未満の健常成人を対象としていた。難消化性デキストリン(食物繊維)5gを食事と合わせて摂取することにより糖の吸収抑制作用を有することが確認された。
【科学的根拠の質】
難消化性デキストリンの有効性が示されなかった未発表データが存在する公表バイアスの可能性は否定できないもののFale-Safe Nも考慮して今回の結果に与える影響は小さいと判断した。よって、本レビューの結果は本品の機能性効果を支持するものと考えられる。
【標題】難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する脂肪の吸収抑制作用(メタアナリシス)
【目的】
難消化性デキストリンが有する脂肪の吸収抑制作用について、空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人を対象とし、その有効性を確認した。
【背景】
現在、食生活の欧米化や慢性的な運動不足等などにより、メタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病患者が増加している。脂質異常症は動脈硬化の危険因子であることから、食生活の改善等による一次予防が望まれている。そのため、脂肪の吸収を抑制し食後血中中性脂肪の上昇を抑制する食品素材が注目視されている。難消化性デキストリン摂取による脂肪の吸収抑制作用には健康の維持・増進が期待できることから、システマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
PubMed、CENTRAL、医中誌Web、J-GLOBAL の4つの電子データベースを使用し、空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人を対象に難消化性デキストリンを用いて脂肪の吸収抑制について調査したランダム化比較試験(RCT)を収集した。各RCT論文の質の評価を行い、「血中中性脂肪濃度曲線下面積(AUC0-6hr)」を評価指標としてメタアナリシスを実施し、介入群と対照群の差のデータを統合した。また、エビデンス総体の評価およびFunnel plotによる出版バイアスの評価によりエビデンスの強さを評価した。
【主な結果】
最終的に「脂肪の吸収抑制作用」については9報のRCT論文が採用された。いずれも疾病に罹患していない空腹時血中中性脂肪値が200 mg/dL未満の成人を対象としていた。機能性表示食品の対象者である健常成人(血中中性脂肪150 mg/dL未満)のみで追加的解析を実施した結果、介入群では対照群と比較して血中中性脂肪値AUC0-6hrの有意差な低下が認められた。したがって、健常成人においても本研究レビューの結果と同様の科学的根拠があると判断した。難消化性デキストリン(食物繊維)5gを食事と合わせて摂取することにより脂肪の吸収抑制作用を有することが確認された。
【科学的根拠の質】
難消化性デキストリンの有効性が示されなかった未発表データが存在する公表バイアスの可能性は否定できないもののFale-Safe Nも考慮して今回の結果に与える影響は小さいと判断した。よって、本レビューの結果は本品の機能性効果を支持するものと考えられる。 |