■疲労感の軽減
【標題】
イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)の一時的な疲労感の改善に関する研究レビュー
【目的】
リサーチクエッションとして「イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)は一時的な疲労感を改善できるか」に対して、健常者で一時的な疲労感が気になる方(P)において、イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)の経口摂取(食品形態は問わない)(I)及びプラセボ(プラセボの配合内容は問わない)(C)と比較して疲労感(0)について研究レビューを実施した。
【背景】
イミダゾールジペプチドは様々な動物の骨格筋に広く分布するイミダゾール基を持つ二量体であり、特に、鯨、鳥の胸肉、カツオやマグロ等に多く含有している。イミダゾールジペプチドは抗酸化作用、抗疲労、抗ストレスなどの様々な研究がなされている。特に、疲労感の改善に対するイミダゾールジペプチドの効果については、数多くの報告がある。しかし、健常な中高年の成人男女に対してレビューは限られている。そこで、網羅的に論文を調査・精査し、標題の研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
上記のPICOをもとに検索式と除外基準を立案し、「医中誌」及び「Pubmed」で論文検索を実施した(最終検索日2020年10月25日)。対象者は健常な成人男女とし、未成年、疾病に罹患している者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む)、及び授乳婦を除いた。また、検索により特定された文献は、除外基準により採用文献と除外論文に選別し、採用文献からPICOに対応した項目の情報を抽出した。尚、原著論文であるかは、peer review誌であるかで確認した。研究レビューは日本抗加齢協会に委託し作成されたものである。
【主な結果】
医中誌ではイミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)、クジラ、原著で検索したところ1報が確認された。内容を確認した結果、採用論文とした。またPubMedではImidazole-dipetide、fatigueで検索したところ対象論文がなかった。最終的に医中誌の1報を対象として評価を実施した。これら1報において健常な中高年の成人男女において日常生活や身体的な作業による一時的な疲労感を改善させることが認められた。
イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)は1日の摂取目安量として400mgで、中高年の成人男女に対する日常生活や身体的な作業による一時的な疲労感を軽減することが有意に認められると結論づけた。
【科学的根拠の質】
全体としてのバイアスリスクは「低」であり、エビデンスレベルは「A」であったことから、エビデンス総体の評価は問題ないと判断した。また、外挿性について、採用論文は国内論文であるため問題ない。
尚、本研究レビューの限界として、採用論文が少なく、言語として英文と和文のみを対象としたため、完全に否定はできない。今後新たな知見が出てくることを期待する。
■ストレスの軽減
【標題】
イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)の一時的なストレスの改善に関する研究レビュー
【目的】
リサーチクエッションとして「イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)は一時的なストレスを改善できるか」に対して、健常者で一時的なストレスが気になる方(P)において、イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)の経口摂取(食品形態は問わない)(I)及びプラセボ(プラセボの配合内容は問わない)(C)と比較してストレス(0)について研究レビューを実施した。
【背景】
イミダゾールジペプチドは様々な動物の骨格筋に広く分布するイミダゾール基を持つ二量体であり、特に、鯨、鳥の胸肉、カツオやマグロ等に多く含有している。イミダゾールジペプチドは抗酸化作用、抗疲労、抗ストレスなどの様々な研究がなされている。特に、ストレスの改善に対するイミダゾールジペプチドの効果については、数多くの報告がある。しかし、健常な中高年の成人男女に対してレビューは限られている。そこで、網羅的に論文を調査・精査し、標題の研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】
上記のPICOをもとに検索式と除外基準を立案し、「医中誌」及び「PubMed」で論文検索を実施した(最終検索日2020年10月25日)。対象者は健常な成人男女とし、未成年、疾病に罹患している者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む)、及び授乳婦を除いた。また、検索により特定された文献は、除外基準により採用文献と除外論文に選別し、採用文献からPICOに対応した項目の情報を抽出した。尚、原著論文であるかは、peer review誌であるかで確認した。研究レビューは日本抗加齢協会に委託し作成されたものである。
【主な結果】
医中誌ではイミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)、クジラ、原著で検索したところ1報が確認された。内容を確認した結果、採用論文とした。またPubMedではImidazole-dipetide、whale、stressで検索したところ対象論文がなかった。最終的に医中誌の1報を対象として評価を実施した。これら1報において健常な中高年の成人男女において日常生活や身体的な作業による一時的なストレスを改善させることが認められた。
イミダゾールジペプチド(バレニン、カルノシン、アンセリン)は1日の摂取目安量として400mgで、中高年の成人男女に対する日常生活や身体的な作業による一時的なストレスを軽減することが有意に認められると結論づけた。
【科学的根拠の質】
全体としてのバイアスリスクは「低」であり、エビデンスレベルは「A」であったことから、エビデンス総体の評価は問題ないと判断した。また、外挿性について、採用論文は国内論文であるため問題ない。
尚、本研究レビューの限界として、採用論文が少なく、言語として英文と和文のみを対象としたため、完全に否定はできない。今後新たな知見が出てくることを期待する。 |