• 消費者庁届出情報DB

（R6. 6. 26）様式Ⅱ、様式Ⅱ-1記載の参考にしたデータベース名の変更

１．喫食実績
当該製品の喫食実績は無いが，類似した食品の喫食実績として，特定保健用食品のヘルシアコーヒーがある。同製品の2013年7月末までの販売実績は3079万本，同年の売り上げ目標は9000万本であった。現在に至るまで7年以上の喫食実績があり，健康被害の報告はない。含有されるクロロゲン酸類はヘルシアコーヒー，当該製品ともにコーヒー生豆由来で，その定性パターンは同一であり、また同等の消化・吸収性を保持していると考察した。
また同形状の類似品として、当該製品の1日あたりの摂取量（180 mg）を120 mg上回る300㎎/日のクロロゲン酸deダイエットがあり、ともに1日1回そのままの形状で摂取する製品が性別，年齢は問わず広く国内で販売されている。定性パターンに同等性があり，かつ当該製品の機能性関与成分の1日当たりの摂取量を上回る事から、この類似品の喫食実績は安全性の評価に値すると考えられる。2020年12月現在も継続販売されており健康被害の報告はない。
以上のことから，当該製品を機能性表示食品として販売することは安全性の面から適切であると考えられる。

２．既存情報による安全性試験の評価
1日摂取量の3倍量のヘルシアコーヒーをヒトに4週間摂取させた結果，関与成分による異常は認められていない。この摂取量を当該製品に当てはめると，約5倍量の当該食品を摂取したことになり，過剰量摂取においても安全性が担保できることが予測される。

３．医薬品との相互作用
なし

４．総合判断
　以上の結果より，コーヒー生豆由来クロロゲン酸類を関与成分とする当該製品は，機能性表示食品の関与成分としての安全性において問題は無いものと考えられる。

ア）標題
コーヒー生豆由来クロロゲン酸類の体脂肪関連指標に対する作用

イ）目的
BMIが正常高値（BMI23以上25未満）又は肥満1度（BMI25以上30未満）の健常人（P）において，コーヒー生豆由来クロロゲン酸類の摂取（I）は，プラセボと比較して（C）体脂肪関連パラメータの増加を抑制するかどうか（O）を検証した。

ウ）背景
コーヒー生豆由来クロロゲン酸類の健常人を対象とした体脂肪関連指標に関するシステマティックレビューは無い。

エ）レビュー対象とした研究の特性
　2015年７月において，1981年以降に出版された国内外のコーヒー生豆由来クロロゲン酸類の男女健常人（成人）を対象とした体脂肪に関連する査読付きRCT論文は2件であった。一方は韓国人（43名）を対象とし，接取期間は56日間，クロロゲン酸類の摂取量は98.6 mg/日，他方はヨーロッパ人（50名）が対象で，摂取期間は60日間，クロロゲン酸類の摂取量は180 mg/日であった。

オ）主な結果
クロロゲン酸類（180 mg/日）の摂取で，BMIおよび体重変化量において，プラセボと比較して有意な減少（BMI：-1.0 kg/m2，体重：-2.52 kg）が認められた。

カ）科学的根拠の質
BMIが肥満1度または正常高値の健常者がコーヒー生豆由来クロロゲン酸類を1日あたり180 mg摂取することにより，BMIや体重の改善に肯定的な根拠があると考えられた。また本研究には以下の限界がある。
1) 公表バイアスは潜在すると思われる。信頼性の高いプラセボ対照RCTではあったが，研究計画は事前登録されておらず，利益相反の問題も存在するため，バイアスの混入は否定できない。
２）摂取期間が最長でも60日間であるため，これ以上継続摂取した際の影響は不明である。
３）安全性については，サンプルサイズ，期間ともに十分とは言えないので，コーヒー生豆由来クロロゲン酸類の安全性については別観点からの評価が必要である。
４）評価論文数が2報と少ないことから，更なる有効性の検証が必要である。