<認知機能サポート機能>
【標題】
最終製品「マグロのあたま」に含有する機能性関与成分ドコサヘキサエン酸(DHA)の摂取による認知機能に及ぼす影響に関する研究レビュー
【目的】
健常成人に、DHAを摂取させると、プラセボ摂取、もしくはDHA摂取なしと比較して認知機能の一部である日常生活における記憶力、注意力、判断力を維持する機能が認められるか否かを検証するため、定性的研究レビューを実施した。
【背景】
認知機能の低下は人口の高齢化に伴い有病率も増加するため、世界的な公衆衛生上の課題となっているが、現在の日本においては社会的にも大きな問題となっている。認知機能については、日常生活の習慣が関わってくることが様々な検証から示唆されており、特に食生活の面で日常的な栄養成分の摂取が認知機能の維持、低下予防に有益であると報告されており、マグロなどの魚に含まれる成分であるDHAの摂取が認知機能の維持には有効であると報告されている。しかし、疾病に罹患していない成人を対象とした認知機能全般へのDHAの影響を検討した介入試験や、これを網羅的に評価した研究レビューは殆どない。そこで、疾病に罹患していない成人を対象として、認知機能の中でも「記憶力」、「注意力」及び「判断力」に対するDHAの効果について、システマティックレビューの手法を用いた解析を実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
疾病に罹患していない健常成人を対象としてDHAの記憶力、注意力及び判断力に関する有効性評価を行った研究を調査した。なお、MCI(軽度認知障害)の者は対象に含めた。無作為化コントロール比較試験(RCT)を対象に検索を行った。 本レビューは、届出者が第三者機関に実施料を支払い、委託作成されたものである。
【主な結果】
疾病に罹患していない健常成人を対象としたRCT論文14報が採用された。健常成人にDHAを摂取させることで認知機能の一部を構成する諸下位機能(記憶力、注意力、判断力)に関して合計7報で好適結果を示していることが確認された。
採用文献中の研究は様々な地域、対象者の人種、性別、年齢で行われているが、日本人を対象とした研究の場合にも、認知機能を維持する機能があると報告されている。
以上より、DHAを1日当たり92 ~ 1720 mgを摂取することにより、認知機能の一部である、日常生活における記憶力、注意力、判断力の維持が期待できると判断した。なお、本品はDHAを490 mg含んでおり、上記の通り認知機能を維持する機能が期待できると判断した。
【科学的根拠の質】
海外、日本を含めた本レビューにおいて、メタアナリシス(複数の研究の結果を統合する統計解析)を実施した検証がされていないこと、言語バイアス(英語と日本語のキーワードのみで検索を行ったことによる偏り)、被験者が少ない研究があることによるサンプリングバイアスが限界として挙げられ、完全に否定できないが、採用文献の結果に重大な影響を与えるバイアスにはならないと評価し、全体としてバイアス・リスクは「中」、エビデンスの強さは「中」であり、エビデンスの質に問題はないと判断した。
<血中中性脂肪値低下機能>
【標題】
最終製品「マグロのあたま」に含有される機能性関与成分「ドコサヘキサエン酸(DHA)、及びエイコサペンタエン酸(EPA)」の摂取による血中中性脂肪値(以下「中性脂肪値」)を低下させる機能に関する研究レビュー
【目的】
疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む)及び授乳婦を除く)がDHA・EPAを摂取することで、プラセボもしくはDHA・EPAの摂取のない場合と比較して中性脂肪値が低下するかどうかを検証するため、研究レビューを実施した。
【背景】
DHA・EPAは中性脂肪値の低下など、多くの機能を有することが報告されており、サプリメント形態等で世界各国において販売されている。日本人は諸外国に比べてDHA・EPAの摂取量が多いとされてきた。しかしながら、近年の食生活の欧米化に伴い、魚介類の摂取量が低下していることが「国民健康・栄養調査報告」(厚生労働省)等において報告されている。このような状況を受け、当社では2016年10月から本製品の販売を開始し、全国で579,796袋(2021年5月18日時点)の販売実績があるが、この度本製品を機能性表示食品として世に出すことにより、より多くの消費者の健康増進に寄与することを目的に、DHA・EPAが中性脂肪値を低下させる機能について検証した。
【レビュー対象とした研究の特性】
疾病に罹患していない者を対象にDHA・EPAの摂取による中性脂肪値低下への有効性に関する研究を調査した。なお、中性脂肪値がやや高めの者は対象に含めた。 無作為化コントロール比較試験(RCT)を対象に検索を行った。 本レビューは、届出者が第三者機関に実施料を支払い、委託作成されたものである。
【主な結果】
10報の文献が抽出され、8報で中性脂肪値の有意な低下が認められた。採用文献中の試験は様々な国・地域で行われており、対象者の人種、性別、年齢も多様であった。日本人を対象とした報告は3報あり、そのうち2報で中性脂肪値の有意な低下が認められた。このことから、非日本人における研究結果の日本人への外挿性には問題ないと判断した。採用文献において、中性脂肪値の有意な低下が認められたDHA・EPA摂取量は1日当たり603.2 ~ 12400 mgであった。
【科学的根拠の質】
全体としてバイアス・リスクは「中」、エビデンスの強さは「高」であり、エビデンスの質に問題はないと判断した。本レビューの限界として、英語と日本語のみをキーワードに文献検索を行ったことによる言語バイアスが存在し、また定性的レビューのみで各結果を統合してのメタアナリシス評価を行っていないことが挙げられる。しかし、RCT採用文献10報のうち8報で中性脂肪値の有意な低下が認められており、科学的根拠は十分であると判断した。 |