本届出商品『メタセルフ』に含有する機能性関与成分『ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン』および『GABA』に関する研究レビュー(括弧内の機能を標題とする)
①(ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの中高年の方の歩く力を維持する機能)
【目的】健康な成人がブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを継続摂取したときの歩行能力に対する有効性を検証した。
【背景】加齢による身体機能の衰えは、日々の運動や食事等で維持できると考えられる。ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの摂取によって歩行能力が維持されることが報告されているため、研究レビューを実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外の学術論文のデータベースを使用して論文を検索し、ヒトを対象としたランダム化二重盲検比較試験の文献2件を研究レビューの対象とした。
【主な結果】文献2件のうち、1報は60歳以上のタイ人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン7.2 mgを8週間、もう1報は65歳以上の日本人被験者にブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12 mgを8週間継続摂取させていた。いずれの論文の試験食品摂取群においても、プラセボ群と比較して、6分間歩行テストにおける歩行距離が増加していた。
【科学的根拠の質】採用した文献数や、被験者数の観点で十分な精査には至らなかったことから、今後の研究を注視する必要がある。
一方で、日本人を対象とした試験を含む、採用文献のいずれにおいても、健康な中高年齢者で有意に歩行能力の増加が認められていた。
②(ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの腹部の脂肪を減らす機能)
【目的】健康な成人がブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを継続摂取したときの腹部の脂肪を減らす機能の有効性を検証した。
【背景】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの脂肪に対する影響に関して、培養細胞での実験や動物実験では、脂肪分解を促進するという研究報告があるが、ヒトを対象とした脂肪への影響を評価した文献を包括的に整理した研究レビューはなかった。今回ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンを継続摂取することによる、腹部脂肪を減らす作用について検証を行った。
【レビュー対象とした研究の特性】国内外のデータベースを使用して文献を検索し、ヒトを対象としたランダム化二重盲検比較試験の文献1報を研究レビュー対象とし、正常範囲の被験者のみを対象としたサブグループ解析の結果を研究レビューに用いた。本解析の対象者は、20-64歳の、BMIが高め(BMIが24以上30未満)の健康な男女52名であった。
【主な結果】ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン12 mgを含む食品を12週間継続して摂取することで、プラセボ群と比較して腹部の脂肪面積が有意に減少していることが確認された。
【科学的根拠の質】評価した文献が1報のため科学的根拠の十分な精査には至らなかったが、採用文献は日本人を対象としたランダム化比較試験であり、客観的な評価が適切にされており、科学的根拠があると考えられる。
③(GABAの睡眠の質(眠りの深さ)の改善に関する機能)
【目的・背景】健常成人を対象とし、GABA・プラセボ摂取時の睡眠の質への有効性を評価し、本届出品の機能性を検証することを目的とし、研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】日本語及び英語の文献データベースを用いて文献調査を行い、GABAとプラセボを比較し、睡眠の質を評価した1報を採用し、評価した。
【主な結果】採用文献は、健常範囲で睡眠に問題を感じる健康な成人がGABAを100mg/日摂取し、GABA摂取群はプラセボ摂取群と比較し、sleep latency(入眠潜時)およびtotal non-REM sleep time(総ノンレム睡眠時間)の有意な改善が認められた。
【科学的根拠の質】公表バイアスは検出されず、いずれもプラセボ対照RCTではあったが、利益相反も存在するため、バイアスの混入は否定できない。評価対象論文数は1報と少ないことから、今後更なる有効性の検証が必要である。
④(GABAのデスクワークに伴う短時間の精神ストレスの軽減およびリラックス作用に関する機能)
【目的・背景】健常成人を対象とし、GABA・プラセボ摂取時の精神ストレスの軽減、またはリラックス作用をもたらすかについて有効性を評価し、本届出品の機能性を検証することを目的とし、研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】2016年2月26日以前の日本語及び英語の文献データベースを用いて文献調査を行い、GABAとプラセボを比較し、一時的な精神ストレス、リラックス作用について評価した8報を採用し、評価した。
【主な結果】 脳波(α波)のシグナル強度、VAS(主観的疲労感)スコア、唾液中クロモグラニンA量、唾液中コルチゾール量、副交感神経活動により精神ストレスを評価した結果、各指標においてGABA摂取の有意な効果が確認された。レビューの結果、GABA摂取28~100 mg/日により精神的負荷に伴う一時的な精神ストレス軽減及びリラックス効果が示唆された。 本届出商品はGABA100mg/日を含有し、一時的作業による精神的ストレスを軽減する機能が期待できると評価した。
【科学的根拠の質】研究方法やデータの解析方法、原料供給メーカーによる利益相反のバイアス混入は否定できない。評価対象論文数は8報と少なく、今後更なる有効性の検証が必要である。
⑤(GABAの血圧降下の機能)
【目的・背景】正常血圧および血圧が高めの成人(I度高血圧者含む)を対象とし、GABA・プラセボを8週間以上摂取した時の血圧の改善について有効性を評価し、本届出品の機能性を検証することを目的とし、研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】2016年3月16日以前の日本語及び英語の文献データベースを用い、正常血圧および血圧が高めの人(Ⅰ度高血圧者含む)におけるGABA・プラセボを8週間以上摂取した時の、収縮期血圧および拡張期血圧を指標とした血圧の改善に与える影響について評価した14報を採用し、評価した。
【主な結果】 採用文献14報における対象は14~177例、摂取期間は8~16週、GABA摂取量は10~120 mg/日であった。血圧が高めの人(I度高血圧者含む)において、12.3 mg~120 mg/日の GABAを8週間以上摂取によりプラセボ摂取群と比較し、有意な血圧降下作用が認められた。健常成人のみを層別解析した結果、正常高値血圧者に対して血圧降下作用が認められた一方で、正常血圧者に対して影響が示されなかった。 本届出商品はGABA100mg/日を含有し、血圧が高めの人の血圧を下げる機能が期待できると評価した。
【科学的根拠の質】信頼性の高いプラセボ比較試験であったが、研究計画の事前登録や利益相反などの問題も存在するため、バイアスの混入は否定できない。また、メタアナリシスを行わず、公表バイアスは検出できなかった。 摂取期間が最長でも16週間であるため、これ以上継続摂取した際の影響は不明である。評価対象論文数は14報と多くは言えないことから、今後更なる有効性の検証が必要である。
⑥(GABAの肌の弾力性の維持を助ける機能)
【目的・背景】健常成人を対象とし、GABA摂取が肌の弾力性に及ぼす影響について有効性を評価し、本届出品の機能性を検証することを目的とし、研究レビューを行った。
【レビュー対象とした研究の特性】日本語及び英語の文献データベースを用いて文献調査を行い、GABA・プラセボ摂取について評価した1報を採用し、評価した。
【主な結果】採用論文1報は、肌荒れを自覚している30~50歳の成人女性で、GABAを100 mg/日摂取し、GABA摂取群はプラセボ摂取群と比較し、肌の弾力性に有意な改善が認められた。本届出商品はGABA100mg/日を含有し、肌の弾力の維持を助け、肌の健康を維持する機能が期待できると評価した。
【科学的根拠の質】公表バイアスは検出されず、いずれもプラセボ対照RCTではあったが、利益相反も存在するため、バイアスの混入は否定できない。評価対象論文数は1報と少なく、今後更なる有効性の検証が必要である。 |