《食後の血中中性脂肪値の上昇を抑える機能について》
(ア)標題
難消化性デキストリン(食物繊維として)による食後血中中性脂肪値の上昇抑制に関する統合解析(以下、メタアナリシス)を含む研究レビュー
(イ)目的
空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(※)《健常成人(空腹時血中中性脂肪値が150㎎/dL未満の成人:以下、健常成人)及びやや高めの成人(空腹時血中中性脂肪値が150以上200mg/dL未満の成人)を含む》に、難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取させると、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含まない食品を摂取させた時と比べて、食後血中中性脂肪値の上昇が抑制するか調べるため、研究レビューを行った。
※機能性表示食品の届出等に関するガイドラインで示された「特定保健用食品の表示許可等について」(平成26年10月30日付け消食表第259号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項」において特定保健用食品の試験方法として記載された範囲(正常高値域:血中中性脂肪値120~149mg/dL及びやや高め:血中中性脂肪値150~199mg/dL)である。
(ウ)背景
難消化性デキストリン(食物繊維として)は、トウモロコシでん粉に微量の塩酸を加えて加熱、酵素処理して得られる水溶性の食物繊維である。ヒトの食後血中中性脂肪値の上昇を抑制することが複数の文献で報告され、「食後の血中中性脂肪値の上昇を抑制する」の表示で特定保健用食品に認可されている。本研究レビューでは、難消化性デキストリン(食物繊維として)の摂取は食後血中中性脂肪値の上昇を抑制するかを試験したヒト試験結果の網羅的な解析を行った。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
日本語及び外国語文献のデータベースを用いて、空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(※)が、難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取した時の食後血中中性脂肪値の上昇抑制を調べた文献を検索した。
(オ)主な結果
採用文献は9報であった。
1) 空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(※)の結果
9報の研究結果についてメタアナリシスを行った結果、空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人(※)が、負荷食(ハンバーグ、フライドポテト、パンなど)とともに難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取すると、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含まない食品を摂取した時と比べ、食後血中中性脂肪値の上昇を有意に抑制した。
2)健常成人のみの結果
健常成人のみの結果が確認できる文献1報において、健常成人のみで解析を行った結果、健常成人が、負荷食(ハンバーグ、フライドポテト、パンなど)とともに難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取すると、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含まない食品を摂取した時と比べ、食後血中中性脂肪値の上昇を有意に抑制した。
なお、採用文献9報における難消化性デキストリン(食物繊維として)の一回摂取量は、1報が食物繊維として5.2g、7報が5g、1報が9gであった。ほとんどが5gの論文であること、健常成人のみの解析を行った文献の一回摂取量も5gであることから、本品の一日摂取目安量は5.0gが妥当と考えられる。
また、採用した文献の試験では、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含む食品の摂取と因果関係のある副作用などの健康被害は認められなかった。
(カ)科学的根拠の質
採用文献9報における研究の妥当性・信頼性を調べた。研究の質評価において被験者の無作為化の方法について記載がない文献、二重盲検でない文献、脱落者がいる文献があったが、それ以外に問題となるバイアスリスク(真の値とは異なる結果が導かれる可能性)はなく、質の高い文献であった。
本研究レビューの採用文献9報の食品形態は全て飲料であり、本品の粉末清涼飲料とは形態が異なる。しかし、本品は水、お湯などに溶かし飲料として摂取するものであり、機能性関与成分の摂取量にも齟齬がないことから、同等の機能があると考えられる。
以上の結果から、本研究レビューの結果は本品の表示しようとする機能性の科学的根拠になると判断した。
なお、採用文献の著者に本品の機能性関与成分である難消化性デキストリン(食物繊維として)の原料供給元の社員が含まれるため、経済的利益相反が存在する。また、今後の研究によっては、本研究レビューの結果が変わる可能性があるため、継続した調査が必要である。今後、食事療法だけでなく、運動療法、その他生活習慣などの影響について、さらなる研究が必要と考える。
《食後の血糖値の上昇を抑える機能について》
(ア)標題
難消化性デキストリン(食物繊維として)による食後血糖値の上昇抑制に関する統合解析(以下、メタアナリシス)を含む研究レビュー
(イ)目的
空腹時血糖値が126mg/dL未満の健常成人(*)に、難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取させると、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含まない食品を摂取させた時と比べて、食後血糖値の上昇が抑制するか調べるため、研究レビューを行った。
*機能性表示食品の届出等に関するガイドラインで示された「特定保健用食品の表示許可等について」(平成26年10月30日付け消食表第259号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項」において特定保健用食品の試験方法として記載された範囲(境界型:空腹時血糖値110~125mg/dL)及び空腹時血糖値が正常(110mg/dL未満)の健常成人である。
(ウ)背景
難消化性デキストリン(食物繊維として)は、トウモロコシでん粉に微細の塩酸を加えて加熱、酵素処理して得られる水溶性の食物繊維である。ヒトの食後血糖値の上昇を抑制することが複数の文献で報告され、「食後の血糖値の上昇を抑制する」の表示で特定保健用食品に認可されている。本研究レビューでは、難消化性デキストリン(食物繊維として)の摂取は食後血糖値の上昇を抑制するかを試験したヒト試験結果の網羅的な解析を行った。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
日本語及び外国語文献のデータベースを用いて、空腹時血糖値が126mg/dL未満の健常成人(*)が、難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取した時の食後血糖値の上昇抑制を調べた文献を検索した。
(オ)主な結果
採用文献は43報であった。
43報の研究結果についてメタアナリシスを行った結果、空腹時血糖値が126mg/dL未満の健常成人(*)が、負荷食(米飯、うどんなど)とともに難消化性デキストリン(食物繊維として)を摂取すると、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含まない食品を摂取した時と比べ、食後血糖値の上昇を有意に抑制した。
なお、採用文献43報における難消化性デキストリン(食物繊維として)の一回摂取量は、食物繊維として4~16gであった。本品の配合量は5.0gであり、採用文献の摂取量の範囲内のため同様の機能が期待できる。
また、採用した文献の試験では、難消化性デキストリン(食物繊維として)を含む食品の摂取と因果関係のある副作用などの健康被害は認められなかった。
(カ)科学的根拠の質
採用文献43報における研究の妥当性・信頼性を調べた。研究の質評価において二重盲検でない文献、脱落者がいる文献があったが、それ以外に問題となるバイアスリスク(真の値とは異なる結果が導かれる可能性)はなく、質の高い文献であった。
本研究レビューの採用文献43報の食品形態には、複数の食品形態(飲料、スープ、パンなど)が含まれるが、いずれの形態においても食後血糖値の上昇抑制がみられた。よって、食品形態の違いによる難消化性デキストリン(食物繊維として)の機能性に影響はないと考える。
以上の結果から、本研究レビューの結果は本品の表示しようとする機能性の科学的根拠になると判断した。
なお、採用文献の著者に本品の機能性関与成分である難消化性デキストリン(食物繊維として)の原料供給元の社員が含まれるため、経済的利益相反が存在する。また、今後の研究によっては、本研究レビューの結果が変わる可能性があるため、継続した調査が必要である。今後、食事療法だけでなく、運動療法、その他生活習慣などの影響について、さらなる研究が必要と考える。
(構造化抄録) |